シンデレラタイム


余裕が出てきたのか、帰りはみんな颯爽と歩く。行きの団子状態が嘘のよう。



誰の手も繋がず、誰の腕も掴まない安田は、両手を広げて風を受けるポーズをしながら先頭を歩いていた。



今の今まで四方八方に人がいないと無理だとか、ギャンギャン騒いでた人とは思えない。




「うーん、風が気持ちいいね!」

「さっき足突っ込んだやつの発言とは思えねぇわ。」

「黙れ、サル。」

「うわっ!足近づけんなよ!」



そんな村上と安田の低レベルな会話に笑いながら歩いていたら。




「わぁっ!!」

「「「ギャアアアアアア!!!」」」



突然のお化け役先生登場。
3人のナイスなリアクションに満足そうな笑みを浮かべてる。



これこそまさに、肝が試された瞬間だと思った。



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