シンデレラタイム
光「5しか見えないんだけど、あたしの目が悪いの?」
葵「いや、光里の目は正常。」
光「ああ、ちづの成績が異常なのか。」
葵「イエス!」
上から下までものの見事に5、5、5。
5の主張が何とも激しい。
いや〜。
…5しかない通知表を初めて見た。
体育や音楽までできちゃうとこがすごい。国語とかならまだしも。
「ちづってすごいんだね。」
「普通だよ。」
普通じゃない。
「今度分からないとこ教えてよ、あたしバカだからさ。」
「え、いいけど…。」
照れてるちづがちょっと可愛い。
あたしは数学3だし、5なんて美術と体育と社会だけだよ。
ちなみに物理は2だけどな!!
あたし以外の3人はちづが断トツだけど、みんな頭がいいことを知った。
ちなみにちづから言わせると物理で2なんて、どうやったらとれるのか逆に疑問らしい。
赤点かましたらとれるんだよ、ちづ。
鞄からシャボン玉セットを出して、いつものように柑奈に渡した。
「ねぇ柑奈、大きいシャボン玉作ろ。」
「いいね。」
柑奈と大きなシャボン玉を作って、たくさん飛ばす。
風に乗って消えるシャボン玉を追いかけながら、家に帰った。