麗雪神話~青銀の王国~
2
それから数日間、何も物事は「動か」なかった。
ディセルが滞在してくれているのは、セレイアを救うためであるのは間違いないというのに、当の二人がこんな状態だ。こんな状態…とは、互いの姿を見つけても、気まずくて、どちらかが声をかける前にどちらかが先に逃げ出してしまうと言う状態である。
今日は空中庭園でディセルを見かけたのに、セレイアが逃げ出してしまった。
お守りは肌身離さず持っている。
機会があれば渡そうと、夜寝る前などはいつも決意する。
それでもいざ姿を目にすると、どうしてもだめなのだ。
今彼の姿を見ると、胸が痛んでどうしようもなくなる。なぜなのかは、自分でもさっぱりわからない。何かにひどく傷ついているようなのだが…。
いつもいつも、この頃はディセルのことばかり考えてはため息をついていた。
(ごめんって…言えばいいのかな。でも怖い…彼が、……)
シルフェと一緒に笑っているところなど、見たくなくて……。
今、自分が傷ついている最大の理由の核心に迫る思考が浮かんだというのに、セレイアはそれに気づきもしない。
ディセルが滞在してくれているのは、セレイアを救うためであるのは間違いないというのに、当の二人がこんな状態だ。こんな状態…とは、互いの姿を見つけても、気まずくて、どちらかが声をかける前にどちらかが先に逃げ出してしまうと言う状態である。
今日は空中庭園でディセルを見かけたのに、セレイアが逃げ出してしまった。
お守りは肌身離さず持っている。
機会があれば渡そうと、夜寝る前などはいつも決意する。
それでもいざ姿を目にすると、どうしてもだめなのだ。
今彼の姿を見ると、胸が痛んでどうしようもなくなる。なぜなのかは、自分でもさっぱりわからない。何かにひどく傷ついているようなのだが…。
いつもいつも、この頃はディセルのことばかり考えてはため息をついていた。
(ごめんって…言えばいいのかな。でも怖い…彼が、……)
シルフェと一緒に笑っているところなど、見たくなくて……。
今、自分が傷ついている最大の理由の核心に迫る思考が浮かんだというのに、セレイアはそれに気づきもしない。