麗雪神話~青銀の王国~
「このたびラピストリを決めるこの最終試練に、たくさんの方に臨席いただけること、まことに嬉しく思う。
今日は善き日。天は青く澄み渡り、風は心地よく流れる。
まさしく、次代の女王の初披露にふさわしい日である」
女王の挨拶はそれからしばらくの間続いた。
そうして彼女の口から、試練の内容が語られる。
「次代女王を決めるのは、次代の青幻獣である。
皆々、この広場の遥か上空に、天の玉座なるものがあることを知っていよう。青幻獣はふさわしい娘を一人選び、その背に乗せて、天の玉座まで導いていく。そこにたどりついた瞬間、ふたつめの太陽が現れ、我々をまばゆく照らすであろう。
わらわもかつてこの試練で選ばれ、天の玉座へとのぼった。
候補の娘たちよ、顔を上げなさい」
セレイアたちは一斉に顔を上げた。
すると女王の背後から、セレスが幼い青幻獣に綱をつけてやってくるのが見えた。
彼が綱を取り去った時、それが試練の始まりとなる。
ごくりと、セレイアは生唾を飲みこむ。
レティシアの喉も同じようにこくんと上下した。
シルフェはにこにこしている。
あたりに漂う緊張感は、半端ではない。
青幻獣が一人の娘を選ぶのに、どれくらいかかるのか、わかる人間はいない。
そして果たしていったい誰を選ぶのかも。
「では―――――――
はじめ!!」
セレスが、綱を取り去った。
かくして、ラピストリ最終試練は始まった。
今日は善き日。天は青く澄み渡り、風は心地よく流れる。
まさしく、次代の女王の初披露にふさわしい日である」
女王の挨拶はそれからしばらくの間続いた。
そうして彼女の口から、試練の内容が語られる。
「次代女王を決めるのは、次代の青幻獣である。
皆々、この広場の遥か上空に、天の玉座なるものがあることを知っていよう。青幻獣はふさわしい娘を一人選び、その背に乗せて、天の玉座まで導いていく。そこにたどりついた瞬間、ふたつめの太陽が現れ、我々をまばゆく照らすであろう。
わらわもかつてこの試練で選ばれ、天の玉座へとのぼった。
候補の娘たちよ、顔を上げなさい」
セレイアたちは一斉に顔を上げた。
すると女王の背後から、セレスが幼い青幻獣に綱をつけてやってくるのが見えた。
彼が綱を取り去った時、それが試練の始まりとなる。
ごくりと、セレイアは生唾を飲みこむ。
レティシアの喉も同じようにこくんと上下した。
シルフェはにこにこしている。
あたりに漂う緊張感は、半端ではない。
青幻獣が一人の娘を選ぶのに、どれくらいかかるのか、わかる人間はいない。
そして果たしていったい誰を選ぶのかも。
「では―――――――
はじめ!!」
セレスが、綱を取り去った。
かくして、ラピストリ最終試練は始まった。