麗雪神話~青銀の王国~
ゆっくりと、彼の意識が浮上していく。
目を開けると、泣きそうな顔をしてこちらをのぞきこんでいる、少女の姿が目に入った。
「よかった…!! ディセル、目が覚めたのね!」
涙をためたその空の青の瞳も、結い上げられた金色の長い髪も…すべてが、“ディセル”にはたまらなく愛おしい。
「セレイア……」
その名を呼ぶと、実感できた。
(セリーン、君の残した赤子セレイアは…彼女は俺の、“希望”です…)
どうやらここはクイーンズパレスの一室のようで、セレイアの背後にはサラマスとシルフェの姿もあった。
「サラマス♪ これ、僕が焼いたクッキーなんだけど、一緒に食べない?」
「誰が食べるかそんな甘ったるいもの」
「じゃあ手をつないでくれるのでもいいよ。ほら、手~」
「べたべたするな! あ~もう!」
そんな賑やかなやりとりが聞こえてくる。
「きいてディセル! シルフェが、シルフェが男の子になっちゃったの!
僕とか言って…胸もなくなって…私、何が何だか……」
困惑しながらそう言うセレイアに、ディセルは苦笑を返した。
目を開けると、泣きそうな顔をしてこちらをのぞきこんでいる、少女の姿が目に入った。
「よかった…!! ディセル、目が覚めたのね!」
涙をためたその空の青の瞳も、結い上げられた金色の長い髪も…すべてが、“ディセル”にはたまらなく愛おしい。
「セレイア……」
その名を呼ぶと、実感できた。
(セリーン、君の残した赤子セレイアは…彼女は俺の、“希望”です…)
どうやらここはクイーンズパレスの一室のようで、セレイアの背後にはサラマスとシルフェの姿もあった。
「サラマス♪ これ、僕が焼いたクッキーなんだけど、一緒に食べない?」
「誰が食べるかそんな甘ったるいもの」
「じゃあ手をつないでくれるのでもいいよ。ほら、手~」
「べたべたするな! あ~もう!」
そんな賑やかなやりとりが聞こえてくる。
「きいてディセル! シルフェが、シルフェが男の子になっちゃったの!
僕とか言って…胸もなくなって…私、何が何だか……」
困惑しながらそう言うセレイアに、ディセルは苦笑を返した。