麗雪神話~青銀の王国~
「セレイアさんって言うんですね。よろしくお願いします。私、王女殿下とお会いするのははじめてで、緊張してしまって…」
シルフェの言葉を遮るように、わらわらとほかの少女たちが集まってきた。
「王女殿下? 王女殿下がここに来るの?」
興味をひかれ、尋ねると、少女たちはぶんぶんと首を横に振った。
「来るというか、もういらっしゃるんです! ここに! あの方ですわ」
「…え?」
少女たちが興奮気味に指差す方を見ると、そこには二人目の目を引く美少女の姿があった。
結い上げた長い薄茶色の髪に、びっくりするほど大きな海の青の瞳。長い睫毛はくりんとカールして、瞬くたびに音が鳴りそうなくらいで、とても愛らしい。体型は柳のようにほっそりとして、手足が長く、豪奢なドレス姿が板についている。
確かサティエイトの王女殿下と言えばただひとりだったはず。
未だ13歳と幼い―――名前は確か、レティシア、だったか。
なるほどセレイアの知る情報と、目の前の彼女の背格好はばっちり合う。
けれど信じられない。
なぜ人さらいの屋敷に王女殿下が…?
シルフェの言葉を遮るように、わらわらとほかの少女たちが集まってきた。
「王女殿下? 王女殿下がここに来るの?」
興味をひかれ、尋ねると、少女たちはぶんぶんと首を横に振った。
「来るというか、もういらっしゃるんです! ここに! あの方ですわ」
「…え?」
少女たちが興奮気味に指差す方を見ると、そこには二人目の目を引く美少女の姿があった。
結い上げた長い薄茶色の髪に、びっくりするほど大きな海の青の瞳。長い睫毛はくりんとカールして、瞬くたびに音が鳴りそうなくらいで、とても愛らしい。体型は柳のようにほっそりとして、手足が長く、豪奢なドレス姿が板についている。
確かサティエイトの王女殿下と言えばただひとりだったはず。
未だ13歳と幼い―――名前は確か、レティシア、だったか。
なるほどセレイアの知る情報と、目の前の彼女の背格好はばっちり合う。
けれど信じられない。
なぜ人さらいの屋敷に王女殿下が…?