麗雪神話~青銀の王国~
三人は荷物を荷運び用のプミールに預け、それぞれに用意された青プミールにまたがった。
青プミールが純白の大きな翼をばさばさと広げると、風が巻き起こり、セレイアの髪がぶわりと舞う。
なるほどプミラの翼よりも馬力があるかんじだ。
「行ってらっしゃい! よい旅を!」
係員の声を背に受け、三人は大空へと旅立った。
風を切って、三人の青プミールはどんどん上昇する。先導する青プミールには係員が乗っており、常に三人の様子に目を配ってくれているようだ。
プミールの翼が風をつかまえ、ぐん、と高くあがっていく。
空の上へ。雲めがけて。
(―高い!!)
セレイアははしゃいでディセルを振り返った。
「ディセル! 見て! 世界がこんなに小さいわ!」
ニーラの街の家の屋根がもう豆粒のように小さい。
地平線は丸く、木々も川も、何もかもがかすんで小さく見える。
こんな景色は、プミラのようなトリステアの純白プミールでは見ることができない。
ディセルも頬をわずかに紅潮させ、あたりを見回していた。
「うん、すごい景色だね!」
「そうかあ? こんな景色、大したことねぇと思うけど」
サラマスだけは面倒くさそうにあくびをし、ろくに景色を見ていない。
「んもう! 感動ってものをしないの? あなたは! ちゃんと景色を見なさいよ」
「あっセレイア、身を乗り出すと危ないよ」
「お客様、安全のため、前を向いてお乗りください」
係員に注意されてしまった。
仕方なくセレイアは前を向き、広がる世界の美しさを一人で堪能することにした。
青プミールが純白の大きな翼をばさばさと広げると、風が巻き起こり、セレイアの髪がぶわりと舞う。
なるほどプミラの翼よりも馬力があるかんじだ。
「行ってらっしゃい! よい旅を!」
係員の声を背に受け、三人は大空へと旅立った。
風を切って、三人の青プミールはどんどん上昇する。先導する青プミールには係員が乗っており、常に三人の様子に目を配ってくれているようだ。
プミールの翼が風をつかまえ、ぐん、と高くあがっていく。
空の上へ。雲めがけて。
(―高い!!)
セレイアははしゃいでディセルを振り返った。
「ディセル! 見て! 世界がこんなに小さいわ!」
ニーラの街の家の屋根がもう豆粒のように小さい。
地平線は丸く、木々も川も、何もかもがかすんで小さく見える。
こんな景色は、プミラのようなトリステアの純白プミールでは見ることができない。
ディセルも頬をわずかに紅潮させ、あたりを見回していた。
「うん、すごい景色だね!」
「そうかあ? こんな景色、大したことねぇと思うけど」
サラマスだけは面倒くさそうにあくびをし、ろくに景色を見ていない。
「んもう! 感動ってものをしないの? あなたは! ちゃんと景色を見なさいよ」
「あっセレイア、身を乗り出すと危ないよ」
「お客様、安全のため、前を向いてお乗りください」
係員に注意されてしまった。
仕方なくセレイアは前を向き、広がる世界の美しさを一人で堪能することにした。