愛ニ狂ッタ人
第1章 彼氏side
いつも通りの、朝。
僕は誰よりも早く、教室へ行く。
勉強するわけじゃない。
愛しい彼女を待つためだ。
僕の彼女は、少し変わっている。
自称・僕の友人は彼女を見て、驚いた顔をしていたのを、今でも覚えている。
まぁその後、思い切り殴ってやった。
「僕の彼女を馬鹿にするな」ってね。
だってそうでしょう?
僕の大事な彼女を馬鹿にしたのだから。
殴られるのも、当然のこと。
そもそも、僕の友人だと言う時点で駄目。
僕に友人なんていない。
否、いらない。
僕の世界に必要なのは、彼女だけ。
愛しい愛しい、僕の彼女だけ。
彼女以外、何もイラナイし、何も望マナイ。
それが、
愛の、カタチ。
< 1 / 234 >