愛ニ狂ッタ人
夜が、怖かった。
独りの夜は、もっと怖かった。
恐怖の対象でしかなかった。
寝られなかった。
いつ起こされるか、
いつ調教に行くのか、不安だったから。
嫌だ。
ボクを愛してよ。
その願いは、儚く散った。
「…当たり前じゃないの。
私も、キミしか愛せないし、愛されたくないわ」
だけど今、
僕の願いが、叶った。
「雪愛ッ……!」
「好きなの、キミが。
大好きなの、心から。
キミしか愛せないし、必要ないの。
私の傍にいて。
私しか愛さないで」
僕らは、そのまま抱き合って、何度もキスを交わした。
モウ二度ト、
離サナイ………。