愛ニ狂ッタ人










「白川(しらかわ)雪愛さんですね?」

「そうです……」





段々、私に話しかけてくれる男の人が、見えてきた。




何だかイカつい顔つきの男。

目線を下へ下ろしていくと、その人たちが一体誰なのかわかった。







警察、だ。






刑事ドラマで見るような警察じゃない。

お巡りさんのような、制服を着ていた。






「どうしてっ……?」

「お話はあとです。
歩けますか?」

「はい」

「では、外へ出ましょう」





私は脳内をクエスチョンマークで埋めながら、警察に連れられ、アパートを久しぶりに出た。









< 173 / 234 >

この作品をシェア

pagetop