さぁ、オレと恋をしてみようか
だけど、娘……妹のように可愛がってくれる剛史さんのことを悪く言われるのが悲しかった。


「剛史さんのこと、なにも知らないくせに」
「なっ!?芽衣子、」
「はい、ストーップ!!」


わたしの一言に、お父さんがなにかを言いかけたところで、今度は黙っていたお母さんが入ってきた。


「そこまでー。賢太くんは言い過ぎ。芽衣子は、お風呂に入っといで」


それだけ言うと「賢太くん、お茶でも飲む?」と、キッチンへ。


お父さんは、やっぱりお母さんには逆らえないのか、もうなにも言ってこなくなった。


わたしもなにも言わず、脱衣所へと向かった。


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