さぁ、オレと恋をしてみようか
朝とはチガウ。よかった。……なんて思ってたのに、お母さんの言葉で台無しになった。


「ねぇ、芽衣子。どこデートしてきたのー?」
「えっ!?」


なんちゅータイミングで話しかけてくるんだ、お母さんっ!!


ほら、お父さんの顔!険しくなっちゃったじゃんか。


「あら、なに?お母さんたちには、言えない場所にでも行ったワケ?」
「なっ…んなわけないでしょ!!」


相変わらず、お母さんの言葉のチョイスがヒドイ…。


多分これも、お父さんに免疫をつけるためなんだと思うんだけど。


でもお父さんの反応が、まったくない。


不思議に思ってチラッと横目で見ると、お父さんの目の焦点が合っていなくて、遠くを見つめていた。


「ちょっと、お母さん!」
「はいはい。ほら、賢太くん!気をしっかりー!」


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