ダイコク
はしたないと思われはしなかっただろうか。
募る想いをさらけ出してしまった。ヤチホコ様は、戸惑っておられたやもしれぬ。
ヤカミヒメは、もう、恥ずかしくて、こちらからヤチホコを振り返ることもできずにいた。
長い長い空白の時間を埋めるのは難しい。
ヤチホコはヤチホコで、 昨夜のことが、まだ、信じられないでいた。女陰の疼きというものに触れたのは初めてであった。
しどけない表情で情けを乞う女の顔が、これほどまでに男心を煽るとも思わなかった。。ましてや、、そのようにしどけない顔をなさるのが、憎からず想い続けてきたヒメなのだ。。
ヤチホコは、何故か父親のことも思い出した。父親が母親に囁く甘い言葉。
それから、狩場で盗み聞きしてしまったソネミの言葉も思い出した
「女が熟れておる時には、早く事を進めてやった方が良い」
あの時は意味がわからなかったし、
今でも信じられない。ヤチホコがお気楽に「また会いたいなあ」などと考えている間に、ヒメは自分を思って身体を疼かせ、あんなことやらこんなことやら、。
もっと早くに気楽に考えたほうが良かったのかもしれない。
ヤチホコは、ヤチホコは、もう一度、ヤカミヒメに触れた。
ヤチホコには、一抹の不安もあった。男を煽る身体を知り、今まで放っておいたことに不安を覚えた。
ヒメの初恋がこのヤチホコだというのは、嘘でもなかろう。けれども、、誰か、他の男にも身体を溶かされたことがあったのではないか。。
「初めてでは、ないのではありませぬか」と、ヤチホコは、ふと尋ねた。
ヤカミヒメは、ヤカミヒメは、身体を硬くした。恥じ入るように、か細い声で、
「やはり、やはり、昨夜は、はしたないとお想いでしたか。。」と、応えると、ヒメは、少しばかり身体をずらせて、ヤチホコから逃れようとした。
ヤチホコは、不躾な質問だったと、後から気がついた。
(あったところで、私に言えた義理ではない。)
ヤチホコは、ヤカミヒメを抱き寄せて捕らえ、胸に触れた。子どもの頃と違ったように。
「貴方こそ、お嫌ではなかったか。」と、ヤチホコは、聞いた。
ヤカミヒメは、、応えねばならぬと思うほどに、恥ずかしさにチリチリと胸を焦がす。
「何をされても愛しい他ございませぬ。」ヒメは、小声で応えた。
ヒメのその表情もまた、ヤチホコの心を煽った。
「本当に、私の好きなようでよろしいか」ヒメは頷く。
胸の蕾を下から撫で上げ、髪をかき分け、唇で首筋をなぞる。ヒメは、ヒメは、焦れたように腰をよじらせた。
(女心が熟れている時には、早く事を進めてやった方が良いのかもしれない。)
ヤチホコは、、ヒメの女陰の周りを指の先でゆっくりと撫で上げ、耳許で小声で何やら囁いた。
ヤカミヒメは、ますます焦れた。
女陰をヤチホコの手にすりよせ、疼きに耐える表情を浮かべる。
ヤチホコは、ヤチホコは、
「ヒメ。しばし、。」と、ヤカミヒメを静止した。
そして、女陰の深いところを二、三回かき回し、ヒメの身体が疼きに震えるのを見て楽しんだ。
ヒメは、煽られて焦らされて、悶えた。
クンクンと、喉をならし、女陰をわななかせた。
ヤチホコは、ヒメに尋ねた。
「まだ、私を、私を恋しく思ってくださるか。」
ヒメの女陰がそれに応えた。
かなりやらしい手つきで女陰の蕾をなで回す。
ヤカミヒメは、そこを擦られる度に焦れて腰をよじる。
(恋しくて恋しくて。)
ヤカミヒメは女陰をヤチホコにすり付け、身体の疼きを必死に逃しながら、心の中で乞うた。
(どうか、どうか、情けをかけて下さいませ。恋しくて恋しくて、お情けを夢に見ておりました。)
ヤチホコは、意地の悪い思いに捕らわれていた。熟れたまま耐える女陰を震えをゆっくりと楽しみたい。
惚れ込まれている。惚れ込まれている。
(好きにさせてもらおう。)
ヤカミヒメは、何をされても愛しい他悪く思わないと言う。

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