ダイコク
ヤカミヒメの御殿場は焼かれた。
ヤカミヒメも、ウサギも、どこへ消えたのか、誰にも分からなかった。
ヒメを逃したヤチホコは、酷い火傷をおって、話などできない状態にあった。

スクナヒメは、、必死であった。スクナヒメは、普段は儚げに見えて、このような時には、けして、けして、泣きもしないし、諦めもしない人であった。
(火傷、火傷)
泣くことも諦めることもできなかったが、、焼け焦げたヤチホコの身体を見ると、気が遠くなりそうだった。

父親は、急ぎ、二人の女人を連れてきた。アカガイヒメとハマグリヒメと言った。。
「スクナヒメよ、ヤチホコは大丈夫だ。ヤチホコが可愛ければ、今は手放すのだ。」と、父親は言った。
アカガイとハマグリは、とても腕の良い医者だった。自分たちでしか作れない薬を使い、、ヤチホコを看病し続けた。
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