私の好きな人は親友の好きな人
「違う違う。こいつとはそんな関係じゃないよ!ね、裕也!」
裕也と名前を呼びながら後ろの席の男子をツンとする美来。
その男子は急に話しかけられて混乱している様子。
「あたしと裕也は恋人なんかじゃないもんね」
「ああ、うん。俺ら幼馴染」
そう言われ、 えっ!と驚いてしまった。
幼馴染かぁ…
なんかいいなぁ。
私、幼馴染とかいないし。
「へぇ〜…そうなんだ!仲よさそうだったからてっきり恋人同士なのかと…」
私がそう言うと、二人はアハハッと笑い出す。
そして二人揃って
「「ありえない!」」
なんて言うもんだから私まで笑ってしまった。