全てを包んで
「片瀬さん、今日のお花見の場所取り、良いとこ取れますかね?」
隣の席の片瀬さんにそう声をかける。
片瀬さんはパソコンの画面を見たまま
「あの公園は激戦区だからな。定時で上がって、俺らはダッシュしなくちゃなぁ〜。」
と、若干ダルそうに答えた。
そう、私達の会社の近くの公園は割と大きく、毎年この時期は平日、休日問わず多くの人が花見を楽しみに来る。
毎年、幹事になった人は定時ジャストに会社を飛び出すというのがお決まりだ。
「今泉って足は早いのか?」
「…残念ながら、学生時代に1番苦手なのが体育でした。」
「見た目通りだな。」
「………。」
反論したいところだけど、座るとお腹のお肉がのっかるこの体型では何も言い返せない。
「ジョウダンダカラキニスンナ。」
棒読みを通り越してもう機械みたいだ。
「……。」
「場所取りは俺がするから、今泉は先に買い出し始めて。」
隣の席の片瀬さんにそう声をかける。
片瀬さんはパソコンの画面を見たまま
「あの公園は激戦区だからな。定時で上がって、俺らはダッシュしなくちゃなぁ〜。」
と、若干ダルそうに答えた。
そう、私達の会社の近くの公園は割と大きく、毎年この時期は平日、休日問わず多くの人が花見を楽しみに来る。
毎年、幹事になった人は定時ジャストに会社を飛び出すというのがお決まりだ。
「今泉って足は早いのか?」
「…残念ながら、学生時代に1番苦手なのが体育でした。」
「見た目通りだな。」
「………。」
反論したいところだけど、座るとお腹のお肉がのっかるこの体型では何も言い返せない。
「ジョウダンダカラキニスンナ。」
棒読みを通り越してもう機械みたいだ。
「……。」
「場所取りは俺がするから、今泉は先に買い出し始めて。」