全てを包んで
とりあえず無事に?ドリンクを注文出来たようだ。

「花見の時は食べる物もあまり口に出来てなかっただろ?何か頼もうか。」

確かに飲まないように気を付けていたから、つまみもあまり食べていない。

「課長のオススメって何かありますか?」

ここの常連さんである課長に聞けば、間違いはないだろう。

「何でも美味いからなぁ。雅人、今日って何入ってる?」

「今日は真鯛が一匹入ったから、刺身かカルパッチョなら割とすぐに出来る。」

雅人さんは焼酎をグラスに注ぎながら素っ気なく答えた。

「んー、じゃあ真鯛のカルパッチョ1つ。あと、何か適当に2〜3品頼むわ。」

課長がそう言うと、

「面倒くせぇ方頼んだ上に、適当に何品とか頼むんじゃねぇよ。」

ため息をつきながら焼酎のロックを出してくれた。

私が気にする事ではないのかもしれないけど、こんな感じの接客でこのお店は大丈夫なんだろうか…。
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