さぼり男子とチョコと眼鏡と。〈BL〉





「同性愛って、実際どうよ?」

「俺は良いと思うよ。自由だろ?」

「俺もかなぁ。」


俺の問いかけに、二人とも同じ答えを出す。

そんな質問者の俺も同じだ。

今まで意識したことなかったが、
身近な友達に相談されて考えるようになった。


「前の会長さんもそっちだったよ。」

「まじか!!」

「あの噂のカノジョ!?」

「ここの高校にはいなかったけど。」


前会長は、現在有名大学にいる。
頭が良くて、皆の憧れだった人だ。

そんな会長の話になって、
ここぞとばかりに
机に乗り出し食い付く俺と夏希。


「それで、どんな人か知ってんの?」

「かっこいい?かわいい?」

「すっごい食い付くねぇ。
軽く聞き流すと思ってたなぁ…。」


困ったように笑った裕太だったが、
この4限の時間を使って
生徒会のことを色々教えてくれた。

やっぱ、素直にすげーと思った。
俺にとっては、まるで次元の違う話。


「ゆうは物知りだよなー!」

「小学生ん時もなんか
国家機密っぽいこと知ってたよな。」

「国家機密は言いすぎ!
調べるのが好きなだけだよ。」

「お前のそう言うところ、なんか好きだ。」

「す、好きだなんて…!」


俺の何気ない一言に顔を赤らめる裕太。

え?もしかしてそっちの……。



と、思ったら。



「なんてね!どう?いける?」

「び、びっくりしたー…!」

「ちょっと可愛かった。ちょっとな。」

「さすが翔ちゃん!」



なんだこの会話は。

でも、この二人と
冗談で笑い合う時が一番癒される。

悪くない、な…。



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