さぼり男子とチョコと眼鏡と。〈BL〉
□スイーツ男子と眼鏡男子。
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「お昼はあっという間だなー。」
「俺はいつでも休み時間だけどな。」
「授業にはしっかり出ましょう!」
お前は先生か。
そう思ったけど口にはしなかった。
夏希は面倒見のいいやつだ。
「次は英語だぞー!」
「めんどくさい。」
「理解できたら楽しいのに。」
「ローマ字書けねーし。」
「おっと予想の斜め上だったわ」
俺が英語を学ぶとしたら
まずはローマ字を覚えることから。
そんなの面倒だ。やってられない。
読むことは出来るけどな。
夏希は英語を人一倍勉強している。
何か理由があるのだろうか。
そんな話したことないからわからないけど。
単純に、得意な科目なんだろう。
三階までの階段を上りきったところで、
ちょうど授業開始5分前。
「じゃ、なつは頑張って。」
「はいよ。翔も数学の続きやっとけよー?」
適当に返事を交わして、教室前で別れる。
俺は例の特等席に向かうつもりだ。
誰かに見つからないよう、
忍び足で生徒会室の前を通った。
はずだったが。
「お、翔ちゃん!」
「裕太…。」
教室から出てきた裕太に出くわす。
「またさぼるんですかー?」
「今更ついていけねーし。」
「そうだなぁ。じゃあちょっと待ってて。」
「?」
そそくさと一階へ降りていく裕太。
もうすぐ授業だってのに、大丈夫なのかよ。
待てと言われたから待つけど。
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