さぼり男子とチョコと眼鏡と。〈BL〉
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それから俺たちは、
午後8時まで話し込んだ。
夏希の妹ちゃんも、もう帰っているだろう。
家のすぐそばにある公園で
解散することになった。
そこには変わった滑り台がある。
そうだな。昔は怖くて滑れなかったんだ。
今見てみると、なんてことない高さなんだが。
現在、砂場は埋められ
新しいアスレチックが建っている。
「今の子はいいよなー。」
「なにが?」
「最先端の遊具で遊べるじゃん。」
「なつ、遊びたいの?」
公園の入り口からそれを眺める。
俺たちの遊んでた遊具なんて、
良くてブランコくらい。
それもなぜか二つしかないから、
いつも裕太がブランコに乗れずに終わる。
すごく、懐かしい。
「遊びたいなー。
やんちゃな小学生に戻って。」
「まだ18歳になったとこだろ。」
「けど、少し前はランドセル!
だった時代は、とっくに過ぎたんだぜー?」
「なっちゃんの場合は野球ボールだね。」
「じゃあ、ゆうはフラスコか?」
「いや、そんなにませてなかったから!」
いや、当時から大人びてましたけど?
そう言おうと、口を開いた時。
裕太の携帯に「どこにいるの?」と連絡が。
「もうこんな時間だもんなー。」
「また明日だね。」
「裕太、遊びに行くから準備しとけよ。」
俺たちは立ち話をそこそこに、
また連絡するから、と
いつもより少し遅い解散をした。
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