さぼり男子とチョコと眼鏡と。〈BL〉
「無事でよかったぁ…。」
俺が起き上がると、
夏希は安堵の表情を浮かべた。
よくもこんな、生と死の境目で…。
俺と夏希が逆の立場だったら、
頭が回転しなかっただろう。
「わ、悪い…痛かったろ…。」
「いいよ。翔が落ちなくてよかったー!」
「すごいな、お前は…。」
今度は細心の注意を払って、
夏希からゆっくりフェンスを上がっていく。
一番上に辿り着くと、
そこから俺を引っ張り上げる。
翔がまた落ちないように!だそうだ。
「はぁ、なんか疲れちゃったなー。」
「裕太が気付いてくれるといいけど…。」
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