女総長はお嬢様(2)
<志織said>
部屋に入ったのはいいけど
話ずらいな…
綾「…なぁ」
志「ん??」
綾「お前倉庫で“私なんか強くない”って言ったよな」
志「(ビクッ!)」
聞こえてたのか…
綾「あれってどいう意味だ」
あの時、私は
ケンカとかの強さよりも
自分自身の心の弱さの方を言った
もういいかな…
志「誰にも言わないって約束できる?」
綾「あぁ」
志「私は大切な人を守れなかった」
あの時はまだ弱かった…
志「大切な人を失ってしまった過去を乗り越えられないから」
綾「大切なひとって…?」
志「それは言えない…」
言ったらたぶん私は
昔に戻ってしまう気がするから
綾「そうか…」
志「綾、もし私が、みんなのことだましてたら、どうする?」
綾「志織なら、理由があるってことだから、信じるよ…ただ」
ただ…⁇
綾「離れたりしないよな」
志「離れたりはしない…だからそんな顔しないで」
綾「俺らは待ってるから」
志「…うん」
綾「じゃあ、今日は帰るな」
志「また、明日ね」
覇者のみんなは私のこと知っても
そばにいてくれるのかな…