地味優等生→リアルシンデレラ ~みつけてください王子さま~
+゚Ⅶ 消せないもの
*
長くて、でも短い、楽しかった夏休みが終わり、2学期が始まった。
2年生の2学期はとても忙しい。まず文化祭、そしてテスト、修学旅行と立て続けにあるのだ。
そんな始業式の日に私は洗面台の前に突っ立って、鏡に映る自分とにらめっこしていた。
震える手には透明なレンズ。
瞬きを数回。
よし!と意気込み、教えられた手順で瞼を押さえて指先のレンズを目の中へ。そして、反対の目も同じように入れ、目を閉じ、ゆっくり開けて……
思わず「おおっ」と声を上げる。まず第一に視界が明るくて広い。物がクリアにはっきり見える。眼鏡のフレームがあるかないかだけの違いは思った以上に大きいみたい。
だけれど、鏡を見て、とてつもない違和感を覚えた。
眼鏡のない私はこんな顔をしていたのかと、自分なのに自分じゃないようで落ち着かない。
ユイちゃんや万里子さんは眼鏡を外した方が良いと再三言っていたが、もはや顔のパーツとなっていた眼鏡がない方が変じゃないかと不安になる。
長くて、でも短い、楽しかった夏休みが終わり、2学期が始まった。
2年生の2学期はとても忙しい。まず文化祭、そしてテスト、修学旅行と立て続けにあるのだ。
そんな始業式の日に私は洗面台の前に突っ立って、鏡に映る自分とにらめっこしていた。
震える手には透明なレンズ。
瞬きを数回。
よし!と意気込み、教えられた手順で瞼を押さえて指先のレンズを目の中へ。そして、反対の目も同じように入れ、目を閉じ、ゆっくり開けて……
思わず「おおっ」と声を上げる。まず第一に視界が明るくて広い。物がクリアにはっきり見える。眼鏡のフレームがあるかないかだけの違いは思った以上に大きいみたい。
だけれど、鏡を見て、とてつもない違和感を覚えた。
眼鏡のない私はこんな顔をしていたのかと、自分なのに自分じゃないようで落ち着かない。
ユイちゃんや万里子さんは眼鏡を外した方が良いと再三言っていたが、もはや顔のパーツとなっていた眼鏡がない方が変じゃないかと不安になる。