地味優等生→リアルシンデレラ ~みつけてください王子さま~
始業式のため、体育館に集められる全校生徒。右から順に1年生から整列していて、私のクラスは2年生の中で一番端になる。
列に並びながら遠くを見渡し、そして、彼を見つける。
友達とふざけあう洸君の笑顔が離れていてもよく見えて、胸が踊る。いつもこうやって、彼を見つけられただけで嬉しくなる。離れているのもあって彼に気づかれることもなく堂々と見られるから、今もそうやっていたら……
「……っ!」
不意にこちらを見た洸君と目が合って、私は反射的に下を向いてしまう。
どうしよ……今、絶対嫌な反応しちゃったよね。さっきだって私のことを庇ってくれたのに、目を反らすなんて。
でも、もう私なんか見てないかもしれない。そう思って恐る恐る顔を上げて、それとなく洸君の方を見る。
見てないと思っていた。だけど、洸君は拗ねたように頬を少し膨らませて私を見ていて、驚きと嬉しさで耳まで赤くなるのが分かった。
そんな私に彼は吹き出して笑っていて、側にいる友達に不思議がられている。洸君が首を振って何かを話し、再び目を向けてくれる。
いたずらな笑顔を、私に。
それだけで私の胸をきゅうっと締め付けて、心を離さない。
ずるいなぁ、洸君は。
列に並びながら遠くを見渡し、そして、彼を見つける。
友達とふざけあう洸君の笑顔が離れていてもよく見えて、胸が踊る。いつもこうやって、彼を見つけられただけで嬉しくなる。離れているのもあって彼に気づかれることもなく堂々と見られるから、今もそうやっていたら……
「……っ!」
不意にこちらを見た洸君と目が合って、私は反射的に下を向いてしまう。
どうしよ……今、絶対嫌な反応しちゃったよね。さっきだって私のことを庇ってくれたのに、目を反らすなんて。
でも、もう私なんか見てないかもしれない。そう思って恐る恐る顔を上げて、それとなく洸君の方を見る。
見てないと思っていた。だけど、洸君は拗ねたように頬を少し膨らませて私を見ていて、驚きと嬉しさで耳まで赤くなるのが分かった。
そんな私に彼は吹き出して笑っていて、側にいる友達に不思議がられている。洸君が首を振って何かを話し、再び目を向けてくれる。
いたずらな笑顔を、私に。
それだけで私の胸をきゅうっと締め付けて、心を離さない。
ずるいなぁ、洸君は。