地味優等生→リアルシンデレラ ~みつけてください王子さま~
彼女たちが準備室から出ていき、沈黙が訪れる。
ドクドクと脈打つ鼓動。
謂れないはずの敵意。
どうすれば良いのだろう?私の何が気に入らないの?私は田原さんに何かしてしまった?
こんなに直接的な嫌悪を向けられたのは初めてだった。
「璃子ちゃん」
抱えた膝に顔を埋めていた私の上から聞こえる洸君の声。その声を聞いただけで泣きそうになるのだから、これは精神が異常なんだと思う。
そっと顔を上げる。
私の大好きな人。
だけど、私だけが大好きな訳じゃない。彼のことを想う女の子は沢山いる。
恋愛は楽しいことばかりだと思っていた。けど、違う。ただ、彼のことが好きなだけで、誰かに嫌われてしまうんだ。
「ごめん」
「洸君は悪くないでしょ?謝らないで」
「違うんだ。ごめん……俺、璃子ちゃんのこと守りたかったんだ」
「え?」
「昼休みに、田原たちと璃子ちゃんが居た時、とにかくあいつらから離れさせないとと思って。それで、璃子ちゃんに近づくなって田原に言ったんだ。だから、俺のせいだ……こんな風になったのは」
ドクドクと脈打つ鼓動。
謂れないはずの敵意。
どうすれば良いのだろう?私の何が気に入らないの?私は田原さんに何かしてしまった?
こんなに直接的な嫌悪を向けられたのは初めてだった。
「璃子ちゃん」
抱えた膝に顔を埋めていた私の上から聞こえる洸君の声。その声を聞いただけで泣きそうになるのだから、これは精神が異常なんだと思う。
そっと顔を上げる。
私の大好きな人。
だけど、私だけが大好きな訳じゃない。彼のことを想う女の子は沢山いる。
恋愛は楽しいことばかりだと思っていた。けど、違う。ただ、彼のことが好きなだけで、誰かに嫌われてしまうんだ。
「ごめん」
「洸君は悪くないでしょ?謝らないで」
「違うんだ。ごめん……俺、璃子ちゃんのこと守りたかったんだ」
「え?」
「昼休みに、田原たちと璃子ちゃんが居た時、とにかくあいつらから離れさせないとと思って。それで、璃子ちゃんに近づくなって田原に言ったんだ。だから、俺のせいだ……こんな風になったのは」