地味優等生→リアルシンデレラ ~みつけてください王子さま~
 違わないんだ。私は彼を勘違いしてる。こうして見せてくれた誰も知らない弱さ。繋いだ手にまた期待してる。

「好きだよ、洸君が」

「え……っ」

 伏せられていた目が開かれて、見つめ合う。

「俺……」

「友達として、洸君が好き。ユイちゃんだって、口では色々言ってるけど、ちゃんと洸君が悩んでることも分かってくれてるんだよ?大丈夫、そのままの洸君で。王子さまなんてならなくて良いから」

 精一杯の笑顔を。泣いたりなんかしない。しちゃ駄目だ。私は洸君の笑顔を見ていたい。何よりも私の気持ちが彼の笑顔を曇らせてしまうのが嫌だ。

 洸君は適当な付き合いを、適度な距離を求めている。それなら、私の想いは彼のお荷物になるのだから。

「友達、として?」

「うん、そう」

 隠した想いを悟られないように、何でもないような明るい声を出す。なのに、

「それは……これからも変わらないの?」
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