地味優等生→リアルシンデレラ ～みつけてください王子さま～

　言いながら照れくさくなって、買ってきたハッシュドポテトを袋から出して食べる。家では食べられないので、久しぶりに感じる油の味にひっそりと感動する。

「俺もさ、ハーフだからって理由でやっかまれたりして、それを僻んで一人だった」

　天羽君も同じものを食べ始める。彼もあまり食べなれていないのか、片眉を上げてふんふんと頷いていた。

「だけど、舞原は他とは違ったんだよ……何もかも」

　彩音に目をやると、彼女の髪は見事に編み込まれて後ろに纏められ、手鏡で右に左に確認すると「見てみて！可愛い？」と満面の笑顔を私と天羽君に向けていた。

　私は同意するように頷くが、天羽君は心ここにあらずで彩音をぼーっと見つめている。それに気づいた私とユイちゃんは、にやにやと笑い合って、彩音は心底恥ずかしそうに顔を赤らめて……何故か天羽君の頭にチョップを食らわした。

「イッテーッ!?何すんだよ、この暴力女!!」

「人のことイヤらしい目で見ないでよ！」

「イ、イヤらしい!?そんな、訳……」

「え？イヤらしい事考えてたんだ」