地味優等生→リアルシンデレラ ~みつけてください王子さま~
*
楽しい時間って、どうしていつも早く終わってしまうんだろう。
お客さんのいなくなった廊下。
放課後、皆で協力して飾り付けた教室は片付けられて、その名残が隅に追いやられている。
もうすぐ、体育館で閉会式が始まり、それから後夜祭に続く。他の生徒は体育館に行っていて、校舎に残ってる人はほとんど居ない。
私は教室で一人。髪をほどいて、眼鏡を取る。
勇気を持って、と自分に言い聞かせる。
『ちゃんと自分の想いに素直になる』
洸君も好きな人がいるんだ。それを知るのはとても怖い。だけど、私も、洸君に伝えたいんだ。
それを自覚すると緊張のドキドキが増していて、水の中で息が出来ない時みたいにもがきたくなる。体が自分のものじゃないようで、何度も深呼吸をして、頭の中で洸君に告白する自分をイメージする。
よし、と意気込んだ時には閉会式が始まる時間で、慌てて教室を飛び出した。
楽しい時間って、どうしていつも早く終わってしまうんだろう。
お客さんのいなくなった廊下。
放課後、皆で協力して飾り付けた教室は片付けられて、その名残が隅に追いやられている。
もうすぐ、体育館で閉会式が始まり、それから後夜祭に続く。他の生徒は体育館に行っていて、校舎に残ってる人はほとんど居ない。
私は教室で一人。髪をほどいて、眼鏡を取る。
勇気を持って、と自分に言い聞かせる。
『ちゃんと自分の想いに素直になる』
洸君も好きな人がいるんだ。それを知るのはとても怖い。だけど、私も、洸君に伝えたいんだ。
それを自覚すると緊張のドキドキが増していて、水の中で息が出来ない時みたいにもがきたくなる。体が自分のものじゃないようで、何度も深呼吸をして、頭の中で洸君に告白する自分をイメージする。
よし、と意気込んだ時には閉会式が始まる時間で、慌てて教室を飛び出した。