地味優等生→リアルシンデレラ ~みつけてください王子さま~
ひー君と友達がこちらに向かって歩いて来ていた。
急に緊張してきて、深呼吸をする。
ポケットから、プリムラの花のイヤリングを取り出して、それを胸の前で握り締める。
大丈夫。ひー君に正直に言おう。私のこと。
角から顔を出してタイミングを図っていた私は、後ろに誰かが居るなんて思いもしないで、足を前に出した途端に肩を掴まれて、そのまま後ろに体が反転した。
突然のことで声も出せない私に、
「ちょっと、来て」
有無を言わせない言い方で、鋭い目を向ける田原さん。戸惑う時間も待ってくれずに、今度は腕を掴んで引っ張って歩く。
「あの、ちゃんと自分で歩けるから、離して?痛いよ」
そう言うと不機嫌そうに睨まれ、だけど離してくれた。それからは、前を行く彼女の背中を一定の距離を空けて追いかけるしかなかった。
急に緊張してきて、深呼吸をする。
ポケットから、プリムラの花のイヤリングを取り出して、それを胸の前で握り締める。
大丈夫。ひー君に正直に言おう。私のこと。
角から顔を出してタイミングを図っていた私は、後ろに誰かが居るなんて思いもしないで、足を前に出した途端に肩を掴まれて、そのまま後ろに体が反転した。
突然のことで声も出せない私に、
「ちょっと、来て」
有無を言わせない言い方で、鋭い目を向ける田原さん。戸惑う時間も待ってくれずに、今度は腕を掴んで引っ張って歩く。
「あの、ちゃんと自分で歩けるから、離して?痛いよ」
そう言うと不機嫌そうに睨まれ、だけど離してくれた。それからは、前を行く彼女の背中を一定の距離を空けて追いかけるしかなかった。