地味優等生→リアルシンデレラ ~みつけてください王子さま~
「最後に美容室で切ってもらったのはいつ?」
私のあまりいい状態とは言えない髪に櫛を通しながら聞く速川さん。首がカクカク動く私はうーんと唸って思い出す。
「1年……くらいは、行ってない、かなぁ?」
速川さんの手が止まる。鏡にうつる彼女の無表情がやけに怖い。
「……シャンプーの後、リンスかコンディショナーは?髪を乾かす時にトリートメントは?まさか生乾きで寝たりなんてしてないよね?」
「うっ……すみません」
どうせ癖毛は何をしたって無駄だろうと、リンスやコンディショナーはたまにするくらいで、乾かす時なんてすごく適当だったりする。
「面倒くさいのは分かるけど、自分がやってることがそのまま髪に出るからね。まぁ、そう考えればまだ綺麗な方だけど」
「なんか、ほんとすみません」
「柊さんの髪は癖毛だとしてもそんなに強くないし、髪が広がるのはケアと量の問題。それほど剛毛って訳でもないから、パーマをかけてやれば綺麗なウェーブがつくれるよ」
櫛を通し、手でも梳くって喋る速川さんはどこからどう見ても美容師そのもので、私はまた見惚れてしまう。
「本物の美容師さんみたい」
私のあまりいい状態とは言えない髪に櫛を通しながら聞く速川さん。首がカクカク動く私はうーんと唸って思い出す。
「1年……くらいは、行ってない、かなぁ?」
速川さんの手が止まる。鏡にうつる彼女の無表情がやけに怖い。
「……シャンプーの後、リンスかコンディショナーは?髪を乾かす時にトリートメントは?まさか生乾きで寝たりなんてしてないよね?」
「うっ……すみません」
どうせ癖毛は何をしたって無駄だろうと、リンスやコンディショナーはたまにするくらいで、乾かす時なんてすごく適当だったりする。
「面倒くさいのは分かるけど、自分がやってることがそのまま髪に出るからね。まぁ、そう考えればまだ綺麗な方だけど」
「なんか、ほんとすみません」
「柊さんの髪は癖毛だとしてもそんなに強くないし、髪が広がるのはケアと量の問題。それほど剛毛って訳でもないから、パーマをかけてやれば綺麗なウェーブがつくれるよ」
櫛を通し、手でも梳くって喋る速川さんはどこからどう見ても美容師そのもので、私はまた見惚れてしまう。
「本物の美容師さんみたい」