地味優等生→リアルシンデレラ ~みつけてください王子さま~
「――……じゃあ、璃子ちゃんは洸と急接近して驚いちゃったの?」
冷たいサイダーとスナック菓子、それらは主にユイちゃんと私に用意されていた。万里子さん(ユイちゃんのお母さん)はハーブティーを飲んでいた。
分からないなりに事情を話したら、万里子さんはユイちゃんのサイダーを一口だけ飲んで「甘っ」と顰めっ面をして、またハーブティーを飲んで言った。
「そう、なのかな」
「それだけじゃないんじゃない?例えば……」
「何?例えば?」
万里子さん、心なしか楽しんでいるみたいだ。目がキラキラ輝いているもの。一方でユイちゃんは鬱陶しそうに咳払いした。
「……例えば、自分が柊璃子だって気づいてくれなかったのが嫌だったとか、好きでもない田原さおりと遊んでいるのが嫌だったとか」
言われて、そうだったのかと気づく私はなんと鈍感なんだと呆れてしまう。そもそも、そんな事で感情的になる私だったなんて自分じゃないみたい。
「なんだか、昔の洸みたいね」
「え?」
昔の、立花君が、今の、私みたい?
万里子さんの言ったことが信じられなくて目をぱちくりする私に、彼女はより一層目を輝かせると席を立った。
「良いもの、見せてあげる」
冷たいサイダーとスナック菓子、それらは主にユイちゃんと私に用意されていた。万里子さん(ユイちゃんのお母さん)はハーブティーを飲んでいた。
分からないなりに事情を話したら、万里子さんはユイちゃんのサイダーを一口だけ飲んで「甘っ」と顰めっ面をして、またハーブティーを飲んで言った。
「そう、なのかな」
「それだけじゃないんじゃない?例えば……」
「何?例えば?」
万里子さん、心なしか楽しんでいるみたいだ。目がキラキラ輝いているもの。一方でユイちゃんは鬱陶しそうに咳払いした。
「……例えば、自分が柊璃子だって気づいてくれなかったのが嫌だったとか、好きでもない田原さおりと遊んでいるのが嫌だったとか」
言われて、そうだったのかと気づく私はなんと鈍感なんだと呆れてしまう。そもそも、そんな事で感情的になる私だったなんて自分じゃないみたい。
「なんだか、昔の洸みたいね」
「え?」
昔の、立花君が、今の、私みたい?
万里子さんの言ったことが信じられなくて目をぱちくりする私に、彼女はより一層目を輝かせると席を立った。
「良いもの、見せてあげる」