地味優等生→リアルシンデレラ ~みつけてください王子さま~
自分でももう朧気にしか思い出せない。多分、放課後だった。校庭のブランコで彩音と遊んでいた時、同じクラスの男の子二人がやってきた。確か、その内の一人は彩音と両思いだった(まだ村川さんの事を知らなかった)。
一緒に遊ぼうと誘ってきたから、彩音のためにもその誘いを断らなかった。実際、四人で遊んでとても楽しかった。
けれど、その帰りに彩音のことが好きな男の子が、私の服を褒めてくれて、もう一人の男の子に「お前もそう思うだろ?」というようなことを言った。すると、
『べ、別に、てか、似合わねーよ眼鏡ブス』
今思えば、ほんの冗談だったのかもしれない。その場を盛り上げようとしただけかも。
私はそれを真に受けて、溢れる涙もそのままに逃げた。自分が可愛くないことくらい分かっていたし、可愛いと思われたい訳でもなかった。
ただおしゃれをするのが楽しくて、そんな自分が好きだった。それを全否定されたのが悲しくて、言い返せない自分に腹が立って、悔しくて、逃げた。
「……忘れればいいのに、なんでか忘れられなくて。また似合わないって言われたら、笑われたらって思うと自信なくなっちゃって」
一緒に遊ぼうと誘ってきたから、彩音のためにもその誘いを断らなかった。実際、四人で遊んでとても楽しかった。
けれど、その帰りに彩音のことが好きな男の子が、私の服を褒めてくれて、もう一人の男の子に「お前もそう思うだろ?」というようなことを言った。すると、
『べ、別に、てか、似合わねーよ眼鏡ブス』
今思えば、ほんの冗談だったのかもしれない。その場を盛り上げようとしただけかも。
私はそれを真に受けて、溢れる涙もそのままに逃げた。自分が可愛くないことくらい分かっていたし、可愛いと思われたい訳でもなかった。
ただおしゃれをするのが楽しくて、そんな自分が好きだった。それを全否定されたのが悲しくて、言い返せない自分に腹が立って、悔しくて、逃げた。
「……忘れればいいのに、なんでか忘れられなくて。また似合わないって言われたら、笑われたらって思うと自信なくなっちゃって」