松木くんの日常
第一話
部活の時間になった高明と政宗はバドミントン部の練習場所である体育館に向かっていた。


「あー疲れたわー。」

「高明はずっと授業寝てたろ。」

「ばれてたか」

「あったりめーだよ。後ろでかわいい寝息たててたくせに。」

「まじかよ。」

「大戸先生とか高明のことガン見してたぞ。」

「まじか。てか、そんなことより、来週で3年引退じゃね?」

「あー、そーいやそーだよなー。」

「まあ次のキャプテンは政宗に決まりだろーがな。」

「俺でいいのかねぇ。俺は高明でもいいと思うんだがなぁ。」

「バカ言うな、お前みたく成績優秀でスポーツ万能でイケメンな奴他にいねぇよ。」

「成績はダメだが顔がよくてとスポーツ万能な人なら高明もあてはまるじゃんか。高明、高2になって何人に告られたんだ?」

「……………6人。」

「流石だな高明」

「そんなこと言ってる政宗は何人だ?」

「お前には負けるが4人かな。」

「おーい、松木!宇佐美!練習始めるぞー!はよ来んかー!」


そう声をかけたのは引退間近の3年キャプテンである嵯峨野分(さがのわき)だった。


「お前ら来るの遅ぇよ。練習始められねーだろー。」

「すんません嵯峨先輩w」

「ヘラヘラすんなー松木ー。ほらさっさと着替えて来い。」

「いつも迷惑かけてすいませんね嵯峨先輩w」

「いや、宇佐美はいつも真面目で助かってるよ。」

「嵯峨先輩、宇佐美はってひどいなぁ。俺も真面目ですよー。」

「どの口が言ってんだ。さっさと準備してこいw」


しばらくしてウエアに着替えた二人が出てきた。高明と政宗はアップを始めた。


しばらくして嵯峨の号令がかかり部員が集まった。


「今から試合形式でやるからいつもの二人一組でコートに入れー。」


そう指示を受けた部員たちはぞろぞろとコートに入っていった。


「おい政宗。俺らも入ろうぜ。」

「おう。」


そう言って二人は試合を始めた。


二人はバドミントン部の中でも実力はトップクラス。

すさまじい試合が繰り広げられた。


「やっぱやるなぁ政宗。」

「高明もな。」

「俺さ、ほんとに政宗が敵じゃなくてよかったと思うよ。」

「俺もだよ。」


部活が終わったのは20時。一日を終えた二人は帰路についた。


「あー、帰ったら寝よ寝よ。」

「おい高明。今日現代文の予習せんでいいんかー?」

「うーん。聞かなかったことにしていい?」

「バカ言え、やっとかんと後で後悔するぞ。」

「大丈夫。俺はいつでも前向きだから。」

「じゃあ俺んちこっちだからー。じゃあな高明。ちゃんとやれよー。」

「へいへい。じゃーな政宗。」

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