いつかウェディングベル
「素敵だわ! 透さんが毎日新婚の様な生活を送られるのも納得だわ。こんなに素敵な奥様がいらっしゃるのだもの。」
俺達の新婚のような生活はただ愛しあっているからだけで他は何も関係ない。
お互いの気持ちが強ければそれを大切にしていきたいだけなんだ。
「私が幸せなのは透がいてくれるからなんです。他は何も要りません。透に愛され子ども達に囲まれた生活が私をますます幸せにしてくれるんです。」
「俺だって加奈子が居てくれるからそれだけで幸せなんだ。」
そう、俺達の幸せは愛しあっているから。
それだけなんだ。
他には何も要らない。
加奈子と愛しあい加奈子の子ども達に囲まれた生活が俺にとっては最高に幸せな時間なんだ。
「俺にとっての至福の時です」
加奈子は微笑んで俺の腕に抱きつく。それだけで俺は満たされてしまう。
だから、自然と顔が緩んでしまうし加奈子に微笑み返したくなる。俺も幸せなんだよって言いたくて。
「素敵な夫婦だわ。私もそんな風になりたいわ。」
「なれるよ。私達が彼らと同じように愛し合えば必ず。」
美薗さんと日下さんもきっと俺達のような夫婦になるのだろう。
それは素晴らしいことだと俺も嬉しくなる。
「ねえ、透さん達の結婚式を教えて。参考にしたいわ。」
「それは良い考えだ。きっと素晴らしい結婚式だったでしょうね。」
それとこれは別だ。
俺達の結婚式は思い出したくないし絶対に勧められない。
「結婚式は結婚する二人の為にあるもので、人真似はどうかと思いますよ。あなた達に相応しい式にされることをお勧めしますよ。」
結婚するのは俺達でなくこの二人がするものだ。
だから俺達の結婚式を知る必要はない。