いつかウェディングベル

暫くすると、透が買い物から戻ってきた。


リストにはそれほどたくさん書いていなかったのに、両手にずっしりと重さを感じるほどに買い物をしてきた。


「何をそんなに買ってきたの?!」


「コンビニって面白いんだな。小さなスーパーって感じでなんでもあるからついいろいろ買ってきた。」


両手を軽く持ち上げるとダイニングへと行く透。


私も思わず透の所へと駆け寄って行った。


レジ袋の中身を見ると、オレンジジュースなどの飲み物もあれば、菓子パンやプリンなどの芳樹が食べそうな物があり、


歯ブラシや何故か下着までそこには入っていた。


「これ・・・・女物の下着じゃないの?!」


「着替えたいだろうと思って。流石にブラジャーはなかったけど、パンツはあったぞ。」


「これって・・・・派手派手パンツじゃない。こんなの恥ずかしくて穿けないわよ!」


「俺以外誰にも見せないんだから良いじゃないか。」


確かにそれはそうなんだけど。でも、こんなの買ってこなくても。


歯ブラシは助かったけど・・・


「それで、肝心の私が頼んだ買い物は?」


「でさ、俺たちの朝食にこれなんかどうだ?」


「頼んだものは?」


「加奈子、これもいいだろう?」


「忘れたわけね。」


「すまん・・・」


慣れないコンビニで冒険してきたって訳ね。


まあ、取り敢えず食べ物はあるし許してあげるかなさそうね。


透は透なりに慣れない買い物して来たのだから。


でも、透の買い物姿見てみたかったかも。

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