キミはヒーロー。

「あっあの、ありがとうございます!」

溢れそうな涙を必至に堪え、わたしがやっと告げられた言葉。

あのあとナンパしてきた人は、ちっと舌打ちをして逃げていった。

「いえいえ。」

そう言って頭をポンポンとしてバイバイ!と行ってしまった。

お礼がしたかったけど、わたしが覚えているのは同じ制服だったことと、


優しい甘い香りだけ。
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