みんなの冷蔵庫(仮)1
「話あるなら早く終わらせて。私時間ないから」


頭のてっぺんをさすりながら、京極がゆっくり立ち上がる。


「なぜない?」


ほんの少し目頭に涙が滲んでいて、私はちょっとだけやり過ぎたかな、と思った。

肘に結構な手応えあったし。


「試験勉強したいの」


私は罪悪感で、ほんの少し口調が優しくなった。


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