みんなの冷蔵庫(仮)1
「じゃ、くらら。僕の部屋に行こう」


京極は私の肩を抱いたまま、満面の笑みで言うと歩き出す。

この人は気付いていないのだろうか。

自分がころころ表情が変わってしまう程、正直な性格をしている事。

さっき私のせいで彼の笑顔に影が落ちた時、美しい花をうっかり踏んでしまったようなショックに包まれたのに。


< 150 / 491 >

この作品をシェア

pagetop