みんなの冷蔵庫(仮)1
変態の部屋
さっきまでいた部屋を出て、エントランス前にある広い階段を上ると、廊下に面して四つの扉が見える。

京極の部屋は一番階段から近いところだった。

先導する京極が部屋のドアを開ける。


「そこのソファにどうぞ」


部屋の中に通され、一番に目に飛び込んできたのは……今勧められた部屋中央にある革張りの赤い三人掛けソファではなく。

壁や天井だった。

正確には壁や天井、あらゆる場所に貼られたポスターやカレンダー。


「ニーナ……好きなんだ?」

「大好きだ!」


私の問い掛けに被せるように、京極は凄い勢いで熱っぽく頷く。

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