みんなの冷蔵庫(仮)1
なんだその偏った意見は。従兄弟も同じ趣味なのだろうか。とにかく理解度は限りなくゼロに近い。


「僕はまるで少女漫画の王子様のように美しい。その証拠に、すね毛だって殆ど生えてない」


すね毛……
果てしなくどうでもいい情報。

私は京極に背を向け、ソファに向かって歩き出す。
付き合いきれない。


「お父さんの話しないんだったら帰るけど?」


私はソファに腰掛け、苛立ちの表情を隠さずに足を組んだ。


「この隣の部屋俺に借して貰えたんだよ。そっちに移動する?」


シグマが婦人警官みたいな帽子を頭に乗せて出てきた。

もしかしなくても、影響、受け始めてる……

なにこの孤軍奮闘感……



< 168 / 491 >

この作品をシェア

pagetop