みんなの冷蔵庫(仮)1
本気で頭痛がしてきて両膝に両肘を立て、うなだれる額を支えた。

せめて唯一まともな佐田さんがここにいてくれたらよかった。


「シグマがクローゼットを開けるからいけないんだろうが。元々僕とセックスする女性以外は見る事のない場所なんだ。なんならするか?」


なっ!
なななななな!!!

な、な、なんて恥ずかしい事を言うのこの男は!

私はもうすぐ二十歳とはいえ、まだ未経験……つまり、その……処女なのに! そんな乙女に何て事言うのよ!!

興奮で顔を真っ赤にして、抗議の声を上げようと顔を上げたら――


「えーやるわけないじゃん」


とケラケラ笑うシグマと、その肩に手を乗せた京極……


「て、シグマとかいっ!」


思わず叫ぶと、二人が同時に振り向く。


「なんだくらら。僕とやりたいのか?」


ニヤニヤしながら近付いてくる京極。
し、しまった!


「えー! くららちゃん、やっぱり着たいの?」


「やりたくないし、着たくない!!」


だ、誰か!
こいつら何とかして――!!

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