みんなの冷蔵庫(仮)1
「駄目。土曜だから行かなきゃ」


暗に休めと言われているのかと思い、私はそう言って立ち上がる。


「じゃあ、佐田に送らせる」


わざわざ悪いし断ろうかとも思ったが、どうやって帰ればいいのかわからないし、バイトは5時からで時間も迫っていたので、お願いする事にした。


「くららちゃん、明日も来るよね?」


りんごジュース片手に言うシグマを見て、ちょっと考えてから視線だけ京極に向けると、彼は無言で頷く。


「明日はお店休みだし……冷蔵庫、開けれるように頑張る」


京極がドアを開け、私は廊下に出た。


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