みんなの冷蔵庫(仮)1
「あんたのお父さんは大会社の会長でみんなに必要とされてて、私は一般庶民だから? 私がどうなろうといいって事?! 馬鹿にしないで!!」


私は京極を突き飛ばし、キッチンから飛び出した。


「くらら!」


扉が閉まる前に後ろで京極の叫び声が聞こえたが、振り返らなかった


廊下を走り抜け、玄関のドアを開けようとすると、カギがかかっていて開かない。

単純な作りではないようで、どうやって開けるのかわからない。
レバーを引いたり、ボタンを押したり、あれこれやってみても無理だった。


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