みんなの冷蔵庫(仮)1
でも、私は自分の意思でここにいる。

協力するかどうかは、またゆっくり考え直せばいい、そう思いながら。


「くらら、お前佐田に恋してるだろ?」


京極は突然そう言うと、真剣な顔のまま、額を滑る前髪を指で払いながら、こちらを見た。

単刀直入に聞かれ、私は全身が熱くなるのを感じる。
それを振り払うかのように、派手な音と共に強くテーブルに両手を着いた。


「な、なんでよ!!」


上擦った声しか出ない事にびっくりして、目が泳ぐ。
京極はそんな私の様子を見て、小さくため息をついた。


< 273 / 491 >

この作品をシェア

pagetop