みんなの冷蔵庫(仮)1
「しーちゃん何か覚えてないの? そのおじさんの特徴」


こんなに沢山あったら、パラパラめくるだけでも何日もかかりそうだ。


「鼻毛が出てて、その先っぽに鼻クソがついてて、それが喋る度にぷらぷらしてたんだ。だからそこばっかり目がいっちゃって、他あんまり覚えてないんだよね」


シグマは左右順に首を傾けながら言った。


「鼻クソって……何の特徴にもならないわね」


ホクロとかならまだしも、鼻毛に鼻クソなんて、いつだって付いてる訳じゃない。


「意識をそこに集中させる為の作戦だったとしたら、敵ながらお見事ですよね」


佐田さんが大真面目な顔で言う。

それはさすがにないとは思うけど。



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