みんなの冷蔵庫(仮)1
「ふん。あんたには逆に何もしないで欲しいぐらいよ」


とにかくそれ以上近付いて欲しくなくて、私は憎まれ口を叩いてしまう。


「そう? 心外だな」


京極はネクタイを人差し指で引いて緩めながら、首を傾ける。


「詳しい話は食事しながら聞こう」


京極は着替えると言って二階へ行った。


白くてゆったりした長袖のシャツにデニム姿で現れた京極は、テーブルの上に目をやり、何か考え込むような顔をした。


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