みんなの冷蔵庫(仮)1
「豚の生姜焼きよ」


ちょっと焦げてしまったし、盛り付けもセンスないけど、味見したらなかなか美味しくできていた。

今朝佐田さんが簡単なトースト等にせず、無理して和食にしたって事は和食が好みなのかも、と思い、厨房にある食材を使って作った。

野菜等は毎日新鮮な物を仕入れているのか、あまり在庫に種類はなく、常備菜が多かった。

玉葱と豚肉の生姜焼きと、キャベツのちょっと太い千切りに、豆腐とワカメのお味噌汁。
思ってたより京極が早く帰ってきたので、それだけ。


「豚? イベリコ?」


京極が眉を少し上げ、不思議な顔をした。

茶色く山盛りの生姜焼きを乗せた青磁の皿をじっと見ている。



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