みんなの冷蔵庫(仮)1
それからというもの、使用人達は僕に関わりクビになる事を恐れているように見えた。

僕は彼等を呼び捨てにする事しか許されない。

そして、学校では成金と陰で言われている事を知っている。

由緒正しき家柄の子達が多く通う私立の学校で、食料品で荒稼ぎした成金の息子の僕は浮いていた。
一般の少し裕福なだけの家庭の生徒もいたが、彼等は成績が優秀だからこそ入学でき、それだけで誇らしく学校へ通う事ができる。

多額の寄付金で、無理矢理詰め込まれた僕だけが浮いていた。

いいのは見た目だけ。

それが僕に貼られたレッテル。



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