みんなの冷蔵庫(仮)1
「宣伝を見てキョンキョンのところに行ったのは……本当はそうすればくららちゃんに会えるんじゃないかと思ったからなんだ」


シグマは腕を伸ばしたまま、上体を起こした。

私は……

私は今、どうしてるだろう?

何してる?

泣いてる?笑ってる?

分からないけど
体中、ドキドキしていた。

どうしていいか分からないくらい、ドキドキでいっぱいで、喉の奥が熱くって。

私の内側という内側全てが震えてパニックになっている。


「何度も会いに行こうとしたり、手紙を出そうとしたんだけど、俺馬鹿だから、どうやっても前住んでたところ分からなくて」


シグマは物語を読むように、さらさらと話すんだけど。


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