みんなの冷蔵庫(仮)1
壊れる
一人で部屋にこもる気にもなれなくて、シグマの部屋をノックした。
シグマが人差し指を唇にあて、そーっとドアを開けて出てきた。
「寝ちゃったんだ、野崎さん」
シグマは野崎さんを起こさないよう、後ろ手で静かにドアを閉め、小声で話す。
その囁くように優しい声を聞いたら、急に栓が抜けたみたいに、勢いよく渦を巻いて色んなものが流れだしてきて、もう自分でもどうしていいのか分からないくらい、肩を震わせて泣き出してしまった。
「くららちゃんっ?! どうしたの? くららちゃんの部屋に行く?」
慌てて肩を抱き顔を覗き込んでくるシグマに、鳴咽を漏らしながら頷き、二人で部屋に入った。
シグマに促され、壁際に置かれたソファーに二人並んで座る。
何度も鳴咽に邪魔されながら、シグマのお父さんの話以外の、京極とのやり取り全てを話した。
シグマはその間ずっと私の右手を両手で挟むように包んでくれていて、穏やかに優しく、全て話し終わるまで待ってくれた。
シグマが人差し指を唇にあて、そーっとドアを開けて出てきた。
「寝ちゃったんだ、野崎さん」
シグマは野崎さんを起こさないよう、後ろ手で静かにドアを閉め、小声で話す。
その囁くように優しい声を聞いたら、急に栓が抜けたみたいに、勢いよく渦を巻いて色んなものが流れだしてきて、もう自分でもどうしていいのか分からないくらい、肩を震わせて泣き出してしまった。
「くららちゃんっ?! どうしたの? くららちゃんの部屋に行く?」
慌てて肩を抱き顔を覗き込んでくるシグマに、鳴咽を漏らしながら頷き、二人で部屋に入った。
シグマに促され、壁際に置かれたソファーに二人並んで座る。
何度も鳴咽に邪魔されながら、シグマのお父さんの話以外の、京極とのやり取り全てを話した。
シグマはその間ずっと私の右手を両手で挟むように包んでくれていて、穏やかに優しく、全て話し終わるまで待ってくれた。